
春に刈り取った毛が衣服になるまで、様々な工程がある。洗って、染色して、紡いで、編んだり織ったりしてやっと着られるようになる。そうしているうちに春になり、また毛をいただく。季節は巡り、羊は死んで、私もいつか死ぬ。羊も人も、一生懸命編んだセーターだっていつか土に還っていく。そうやって生きている。私は羊も人間も幸せに暮らせる世界のなかで、人々をあたためるものを編んでいきたい。本作品は全て愛知牧場に住む羊、「さあこ」のウールを手紡ぎ、手編みをして制作しています。アクセントとなる赤色は、編み終わりの糸端を染色することでいつか誰かが編みかえる際の目印となります。
素材: ウール、染粉
協力: 愛知牧場羊飼い 丸岡圭一、秋田じゅんこ、
羊飼いの糸の皆さん、祖母井茉美
Hair and Makeup by Marina Tsukahara and Yuka Fukano for SHISEIDO
Nanaha Yamada 山田菜々葉
メールアドレス: nanaha_uni@icloud.com
Instagram: @mochiduki_hituzi