FFP(FASHION FRONTIER PROGRAM)では、「これからの社会における衣服」を考えるきっかけを多くの人に届けたいと考え、多様な分野の専門家や企業とコラボレーションする形でコンテンツを作成し、新たな発見の機会を創出することを目指しています。
今回は、一枚のTシャツがコットンの種の状態から私たちの手元に届くまでに、どれほど多くの見えない人々が関わっているか、FFP協力企業のGoogle が提供するGoogle Earth でその旅を辿ります。また、その他にも様々な産業やアートの文化的・産業的スポットを辿ることができるインスピレーショナルなコンテンツをご紹介します。このページをご覧いただいている方にとって、何か新しい発見があると嬉しいです。
衣食住が届くまで
例えば、こんなことを考えたことがある人がいるのではないでしょうか。今日の晩御飯の献立が食卓に並ぶまでに、使われた食材や調味料はどこからやってきたのか、原材料はどこで育ったのか、どこで加工されたのか、どこの誰が運んでくれたのか、生産と運搬にどのくらいエネルギーを使ったのか…。今着ているTシャツは、どこで生産されたコットンを使っているのか、どこの紡績工場で誰が糸にして、どこで生地になり、どこで染められ、誰がデザインをし、どこでプリントされ、誰がショップへ運び、自分の手元に届いたのか…。
こうした、物が自分の手元に届くまでにどの様な土地や人が関わっていたのかについて、思いを巡らせたことがある人もいると思います。しかし、その全ての情報を辿ることができたという人はほとんどいないことでしょう。
私たちが日々触れている衣食住をはじめとした様々な物は、たった一つの物であっても数々の土地と人々が関わり、各所で対価が発生し、エネルギーを消費し、それらの積み重ねを経て私たちの手元に届いています。しかし、お店やECショップで何かを購入する時には、そのほとんどの情報が隠れてしまっています。
サプライチェーンを辿る旅
私たちの手元に「物」が届くまでの道筋を、全て辿ることは極めて難しいですが、Google Earth を使うことで、一例としてとある産業の流れを辿ることができます。
例えばNPR’s Planet Money Makes a T-Shirt では、たった一枚のTシャツが、コットンからTシャツになるまでにどれほど多くの人が関わっているのか、そしてどれだけの距離を移動をしているのか、どれほどのエネルギーが使われているのか、その一端を知ることができます。

食物の恵みページでは、身近な食べ物がどこで生産されているかについて、そしてその生産を今後も守るためにはどの様な取り組みが必要かについて、知ることができます。

ファッションの文化を辿る旅
Google Earth にはインスピレーショナルな多くのコンテンツがあり、その中からファッションにまつわる場所を巡ることのできるものを一部ご紹介します。
例えば世界のファッション美術館では、世界中にあるファッションの美術館を辿ることができ、各美術館の建築的造形を楽しむこともできます。

アイリス アフェルの魅力を追ってでは、間も無く100歳を迎えるファッションアイコン・実業家として、年齢という既成概念を超えてファッションを楽しむことを教えてくれる、アイリス・アプフェルさんにまつわるスポットを巡ることができます。

FFP参加者に向けたワークショップ
FFPでは、協力企業のGoogle を招き、審査通過者へ向けてGoogle Earth を活用したストーリーテリングについて、そして様々な産業のサプライチェーンに隠れた見えない労働や環境に関する課題についての学びとディスカッションの場を提供します。詳細は追ってウェブサイト(https://ffp.jp)に公開いたします。
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