
革は生存の副産物であり、人間が地球の資源や他の生命を侵略した最初の行為でもある。
トレンチコートの形は、軍事的な起源をもつ「生存のアーキタイプ(原型)」として位置づけられる。それは、人間が侵略したまさにその世界から、人間自身を守るためにデザインされたものだ。その純粋な機能性は、やがて 権力と分断を象徴する魅惑的なアイコンを形づくった。
私はポーランド南東部、ウクライナからそう遠くない場所に生まれた。私が戦争の直接的な被害者にならないで済んでいるのは、ただ想像上の国境、境界線があるからにすぎない。このことが、私に世界を見るより現実的な方法として、浸透性と不安定性、つまり分離ではなく融合について深く考えさせている。
この作品は、廃棄された革から切り出した一つ一つのモジュールを組み合わせることで作られた。それは、人間が生み出した廃棄物の混沌に秩序を与えようとする儀式のようなものである。そうして生まれた形は、むしろ不安定で、決して完全に安定することはない。
私は、堅固で閉鎖的で孤立しているように見えるものに疑問を投げかけ、代わりにその不安定さと外部への依存性を明らかにしたいと思っている。隠れる場所はどこにもない。――もしかすると、それは悪いことではないのかもしれない。
素材:ポーランドのタンナー「Zadora」とスウェーデンのタンナー「Elmo」から寄贈された廃棄天然皮革、シルクオーガンジー
協力:ポーランド共和国文化・国家遺産省、アダム・ミツキェヴィチ研究所、Culture.pl、駐日ポーランド共和国大使館 ポーランド広報文化センター
Photography by YASUNARI KIKUMA / ©︎ FASHION FRONTIER PROGRAM

Instagram:@alicjakamaj
FASHION FRONTIER PROGRAM2026ご応募受付中! 受付期間:4/20(月) – 5/31(日)
ENTRYより、メールアドレスをご登録いただくと、応募要項/エントリー案内が届きます。
メールに記載のリンク(エントリーフォーム)より、応募書類を提出してください。
詳細はこちら