
ヒトが植物の衣服を身に纏うようになった世界。
時流は植物ファースト。電車に乗れば弱冷房車ならぬ、弱ミスト車。車窓から見えるのはグリーンフジ。
街を歩けば植物のためのミストや柔らかな風が至る所から噴射され、
太陽光で蓄電された街灯は植物育成ライトになった。植物の衣服を纏うヒトが行き交う街は緑で溢れている。
人間が人間のためにつくりあげたこの世界。
人間はこの世界の主導者になっているつもりだが、
この世界がつくられること自体が自然界の思惑だとしたら。
植物と人間の関係とは何か。
この世界は何のために存在しているのか。
衣服となった植物はヒトに手入れされる事で育っていく。
人間の作った人工物をも覆ってしまいそうな勢いで。
植物は都合のよい場所で根を張り、ヒトがこの服を着て動くことで種子は飛び、からだはちぎれ、飛んだ先でも生きていく。
素材:ティランジア、からみ織り素材(トリアセテート/ポリエステル)
Photography by YASUNARI KIKUMA / ©︎ FASHION FRONTIER PROGRAM
Chiemi Kagiwada 鍵和田ちえみ
Instagram:@ck_chie_