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Maiko Ohno 大野舞子 「raw」 ー身体とテクノロジーとの乖離から現代の「raw」を問うー

ファイナリスト
2024/5/20

「raw」 ー身体とテクノロジーとの乖離から現代の「raw」を問うー

maiko ono
  テクノロジーがどんどん発達し、目まぐるしく変動し続ける今、「人は自身の生(ナマ)の身体で何かを感じたり、体験すること」から離れてゆく時代になりつつある。

「本来、テクノロジーは人に寄り添うはずのものなのに、実際には、身体とテクノロジーがどんどん切り離されていっているのではないだろうか。」という身体の疎外感や違和感を感じたことが、制作のきっかけだった。

  テクノロジーの発展に規制がない今、人はいつか「私は今ここに生きている」という実感が分からなくなるのではないだろうか。人間はどこまでの発展を目指しているのだろうか。

  人とテクノロジーが調和し、共生する未来になるには、

「もう一度、自分自身のrawを再確認し、rawを感じて生きること」が大切であると考えた。

 

  この作品は、私が一番raw(生)を感じる瞬間、自身の身体表現であるコンテンポラリーダンスから、作品に落とし込んだものである。

  実際に、「raw」を表現して踊った映像をtouch designerというソフトを使い、『自分のrawと周りが反応している様子や、自分の内側にあるrawの軌道』をデータ化したいと考え、touch designerのプログラマーであり、ダンサーでもある方にご協力をいただいた。

  柄は、そのデータと、raw・生命の根源である自身の胎児のエコーの写真を合わせたもので、EPSON社のモナリザプリンターを使って出力したものである。

 

  素材は、三井化学さんの新素材【HUMOFIT(ヒューモフィット)】を使用した。

この素材は、人肌の温度で変化する性質があり、人に寄り添って共に生きるような素材である。HUMOFITが持つ特性は、重力の概念を感じさせない、従来のテキスタイルを越えたものであり、この素材を使うことで、これから進化するであろう未来の衣服の可能性を感じた。

衣服というモノを超えた、自分のrawがデザインになり共生する、参加型の衣服である。

  作品は、2次元的なものから3次元的なものが飛び出すようなパターンになっている。ジャケットは、子宮の中にいるような、羊水を想像させる大きな袋である。また、心が締め付けられたり、膨張して様々に変動する様子を、心臓のような形で表現している。

 

  「テクノロジーと身体が共生する未来」に希望を持ち、クリエイターの方々にご協力いただきながら制作を行った。

 

  素材:・「HUMOFIT」ー三井化学(フジケミ・トレーディング株式会社)

     ・MVSレーヨン

     ・TouchDesigner Programmer ― nouseskou

     ・プリント ・EPSON社モナリザプリンター

  Photography by YASUNARI KIKUMA / ©︎ FASHION FRONTIER PROGRAM 

 

 

Maiko Ohno 大野舞子

メールアドレス:maimai1195@icloud.com

Instagram:@maiko_ohno_

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