ARTIST
MANAGEMENT

Hiroto Ikebe 池部ヒロト MAYUGOMORI / 繭を纏う

2024/5/20

FFP2024

繭を纏う

HIROTO IKEBE
3世紀から始まり、日本の近代化を支えた養蚕は現在衰退の一途を辿りつつある。かつての人々は地形や環境を読み取り、生物や自然の感覚を想像しながら、糸を紡ぎ出し、布という構造物を作り上げた。この養蚕という存在には多くの記憶が蓄積されているものの、現代では自然との対話や生物の視点を感じる機会は失われつつある。

 

今回のプロジェクトでは現在衰退の一途を辿りつつある養蚕文化に新たな視点や価値をもたらすことを目的としている。太古から存在するその存在を読み解き、再解釈し、土地に根ざした伝統的な技術と最新のテクノロジーを組み合わせることで繭から服になるまでの段階で一切の廃棄物を出さない、新たな生産プロセスを作り出した。作品を通して、工業化によって複雑化しつつある素材や生産者との関係性を視覚化し、製造プロセスの理解を取り戻すことで、 衰退しつつある養蚕文化の記憶の再生を行う。

 

  素材:繭素材

  Photography by YASUNARI KIKUMA / ©︎ FASHION FRONTIER PROGRAM 

FFP2023

MAYUGOMORI

hiroto ikebe
古来より日本人の生活を長く支えてきた養蚕という存在。

かつての女性たちは虫であるお蚕の感覚を想像し、それを感受するための媒体として自らの身体を機能させ、感覚を蚕の身体の状態に拡張していた。

それは人と蚕という生物の身体感覚を通して行われるコミュニケーションであり、そのような感覚は現代の私たちと乖離しつつある。

このプロジェクトではそのようなコミュニケーションから生まれる“素材”や“生産者”との製品の関係性・文脈を視覚化し、同様に大量生産のための工業化で見えなくなってきたテキスタイル製品の製造プロセスの理解を取り戻すことで、衰退しつつある養蚕文化の記憶の再生を目指した。

 土地に根ざし、生活の知恵 から生まれた技術と最新のテクノロジーを組み合わせることで絹の廃棄物から新しい素材への生産プロセスを、環境負荷を減らすだけ でなく、周辺環境にポジティブな影響を与えるものに変化させることを目的として素材開発から完成までをローカルコミュニティの中で一貫して行った。

 

  素材:擬革繭(絹廃棄物) 

  製作協力:擬革繭(絹廃棄物)  

  Photography by YASUNARI KIKUMA / ©︎ FASHION FRONTIER PROGRAM 

Hiroto Ikebe 池部 ヒロト

メールアドレス:ikebeh84@gmail.com

Instagram:@be_be._555

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