GOLDWIN TECH LABへの訪問
2024年7月、FASHION FRONTIER PROGRAMのパートナー企業である株式会社ゴールドウイン様のご協力により、GOLDWIN TECH LABにて、プログラムが開催されました。
2023年度の受賞者である川尻優さん、池部ヒロトさん、そしてFASHION FRONTIER PROGRAM発起人である中里唯馬が訪問し、施設見学、受賞作品のプレゼンテーションと今後のコラボレーションに向けたディスカッションを行いました。
プレゼンテーションには、オーストリアからJulia Moserさんもオンラインで参加しました。
今年度の作品制作へ活かせる技術や新たな視点などを発見できる機会を頂くことができました。



GOLDWIN TECH LABとは
GOLDWIN TECH LABは、ゴールドウイン社創業の地である富山県にあります。
元縫製工場だったスペースを改装したラボは、ゴールドウイン社のものづくりの技術を礎にした研究開発機能、アイディアを実践、実装するためのマザー工場機能、そのインスピレーションで世の中とコミュニケートしていく情報発信機能をもち、これからのものづくりのあり方を探求し続ける施設です。
特にスポーツウェアの開発において必要な多角的な観点を、専門的な知見を持つ社員の皆さんの手によって、日々研究されています。
3Dスキャニングの技術をユニフォームのパターン設計に活用した、ラグビー日本代表のユニフォームの開発や、あらゆる気象条件を再現するための装置があることで、登山家や冒険家などの生命を守ることにつながるような開発も可能となっています。
素材研究において非常に重要な要素である、色落ちや摩擦、洗濯などあらゆる角度での堅牢度検査も可能です。
このように、GOLDWINのTECH LABには、真摯な服作りに不可欠である多様な要素が集約されているのです。


本プログラムで学んだこと・得たこと
現地で参加をした川尻さんと池部さんに、本プログラムで学んだことや新しく得たことについて伺いました。
お二人から、まずは施設全体の感想を聞いてみました。
「これまで縫製工場や生地の堅牢試験所、デザインの現場などそれぞれを見学した経験はあったのですが、それらが全て集約され一つの組織となっている事がとても魅力的で、ものづくりの場として憧れとなりました。」というTECH LABならではの設備や、「様々な技術、バックグラウンドを持った方々が介し、多様なコミュニケーションと技術が行き交う事で新しいもの、風通しの良い環境が生まれるのだと感じます。」と、新しいアイディアや発見が生み出される環境に感銘を受けていました。
さらに、「いわゆる一般のアパレルブランドとは違った視点で、アスリートの方々の身体と向き合った衣服作りがされてる様子を見れたのがとても面白かったです。」との感想もあり、特定のニーズに対応したプロセスを見学できたことが、印象に残ったようです。
次に、1番面白いと感じた部分について伺いました。
地域社会との繋がりの部分に着目した、「縫製、リペアの部門には地元富山県出身の方が多いとの事でしたが、そこでの仕事内容は一般的な縫製技術に留まらずかなり特殊で、新しい試みにたくさん挑戦できる環境があることがとても興味深く感じました。地元での雇用を生み新しい服飾産業の流れを作り出す事が出来るのかなと思い、刺激的でした。」という興味深い意見があげられました。
また、施設の特徴と製品の質との相互作用として「施設内で制作から物性テスト、リペアまで一通りを行えるということがとても合理的で、それが商品のクオリティに繋がっている」点や、「アスリート方々のそれぞれの身体に合わせた服作りをするための技術」に面白さを感じていたようです。
今回の訪問を経て、
「協力いただく試作を今年の夏までに進めたい」という具体的な計画や、GW社の技術を用いた新たなアイディアやコンセプトの再構築に意欲的なコメントも見られ、お二人にとって新たなインスピレーションが生まれた瞬間となったことが感じられました。
このようなサポートが受けられることで、普段の制作とは違った視点で考えられる機会となり、作品のブラッシュアップにつながるのではないでしょうか。
川尻さん、池部さん、Juliaさんの3名は、この冬の受賞者発表のイベントで新たな作品を発表しますので、ぜひご期待ください。
FASHION FRONTIER LABORATORYとは
毎年、審査により選出された8名のファイナリストが、任意で参加することができるラボです。
様々なプロジェクトの継続的な学びと実践の場となり、アイディアを発展させていくことができます。