ファッション産業のサステナビリティを支える透明性の意味とデザイナーにできることとは?

透明性
DIALOGUE
2021/12/18

ファッション産業のサステナビリティを支える透明性の意味とデザイナーにできることとは?

情報化が進み、自動車、電子部品産業などあらゆる業界で材料の調達や製造のあり方が注目されているなか、ファッションにも透明性の確保が求められるようになっている。

ファッション産業の労働者の支援や情報の透明化を目指す英国のNPO、FASHION REVOLUTION調査研究チームマネージャーのLiv Simpliciano氏と、コーディネーターのCiara Barry氏が、衣服にも使える新しいタンパク質素材の開発を通じて、サステナブルな社会の実現のために地球規模の課題解決を目指すSpiber株式会社の東 憲児氏、青木 ユリシーズ氏と、ファッション産業の透明性について語り合った。

透明性とは何か

Ciara Barry氏(ファッション・レボリューション調査研究チームコーディネーター、以降Ciara): 2013年4月24日、バングラデシュの首都ダッカ近郊で複数の縫製工場が入った複合ビル「ラナ・プラザ」が崩落し、死者1138人、負傷者2500人以上を出す大惨事が起きました。前日には倒壊の恐れが指摘されていたにもかかわらず、労働者は職を失うことを恐れて、命を落とすリスクを承知で働いていたのです。それから8年経ちました。

 

青木ユリシーズ氏(Spiber株式会社、以降ユリシーズ):私は当時大学生だったのですが、ファッション業界を揺るがす事故だったと記憶しています。あの事故をきっかけに業界が動き始めましたね。

 

Ciara:その通りです。そもそも事故後、ラナ・プラザではどこのブランドの服が造られているかもわからないような状態だったんです。活動家が立ち上がり、瓦礫を文字通り掘り起こして調べたのですが、ブランドのラベルが発見されても、そのブランド側ではどうして自社のラベルがそこにあったのか、そこでどんな仕事をしてもらっていたのか、自分たちが直接依頼したサプライヤーからの発注だったのか等、さまざまな背景がわからず、検証するために何週間もかかるブランドがたくさんありました。

 

ユリシーズ:一着の服ができるまでには、原料の生産、糸、生地の生産、縫製と多数の人が関わっていて、数百、数千の工場と連携して商品を生産しています。近年の巨大なファッションブランドと小売業者は、製造・供給設備を自社で所有してはいませんし、グローバル化が進むなかで、サプライチェーンはどんどん細分化されています。多くのブランドで、全体を把握しきれていないのが現状ですよね。

 

Ciara:しかし、サプライチェーン全体を把握できていなければ、生産工程の労働環境等に問題があったとしても、ブランドがそれを改善させることはできません。そこで、アパレル産業における透明性が非常に重要だと考えて、ファッション・レボリューションが立ち上がったのです。

 

東 憲児氏(Spiber株式会社、以降 憲児):ファッション・レボリューションの取り組みは個人的にも非常に感銘を受けています。ただ、これを読むのは若いデザイナーの卵たちが多いと思います。その方々のために、「透明性」が具体的にはどんなことを意味しているか、教えてください。

 

Ciara:透明性とは、何かしらの判断をするために必要な情報を適切に公開することです。ファッション業界では、サプライチェーン、ビジネスの内容、そこで働く労働者、地域や環境に与える影響を知るための情報を開示することを意味します。サステナビリティと混同されがちですが、これらは異なるものです。しかし、透明性がなければサステナビリティや説明責任を担保することはほぼ不可能です。つまり透明性は、サステナビリティを実現する前提となるものなのです。

 

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透明性とサステナビリティの関係

ユリシーズ:多くの大企業は自社のサステナビリティに関する情報を、サステナビリティ・レポートやウェブサイトで公開・更新しますよね。そういったサステナビリティ関連の公開情報や活動報告と、透明性、透明性に関する情報との違いや関連性についてはどうお考えでしょうか。

 

Liv Simpliciano氏(ファッション・レボリューション調査研究チームマネジャー、以降Liv):重要な質問ですね。それに関しては私たちも明確にしたいと思っているところです。私たちはFashion Transparency Index(ファッション透明性インデックス、以降インデックス)を作っています。これを使って説明したいと思いますが、このインデックスは、透明性が高いかどうかを把握するためのものです。あるブランドがインデックスで高いランクにいるとしたら、そのブランドは他社に比べてより透明性を持っているということになります。しかし、それはブランドの倫理観やサステナビリティが良いことを示しているわけではありません。

 

Ciara:インデックスでは4百万ドル以上の売り上げがあるブランドを対象にしています。小さなブランドではサステナブルでありながら、透明性を担保した形での情報開示まで手が回らない可能性はありますが、大きなブランドでは透明性を担保する責任があると考えるからです。また、大きなブランドが「私たちはサステナブルです」と表明しておきながら、透明性がなかったら、つまり必要な情報開示はできないと言ったら、何かを隠そうとしているのではないかと疑うのが当然ですよね。本当にサステナブルかどうか、各方面からの確認に耐えられるのであれば、情報を開示すべきです。

 

Liv:透明性があれば、一般の消費者、活動家、投資家がそれを見てサステナブルかどうかを判断し、サステナブルでなかった場合には変化を促すことができます。透明性は、必要に応じて、責任ある立場の方々に責任を問うために、必要な情報を適切に開示するということなのです。透明性なしにはサステナブルは主張できない。そういった関係性だと考えてください。

 

Ciara:ラナ・プラザの事故は、透明性が確保されても、それだけでは阻止できなかったとは思います。しかし、ブランドたちは自分たちの衣服がそこで作られているということさえ、認識していませんでした。労働環境、ビルの構造、あらゆる安全上の情報などを開示していれば、外部からのチェック機能が働きます。それこそが透明性を担保することの意義だと考えますし、私たちは情報開示を促すロビー活動も行なっているんですよ。

 

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透明性の重要性が認識されたことでの変化

Liv:ラナ・プラザの事故は結果的にファッション産業の改革に繋がりました。ファッション・レボリューションが生まれただけでなく、2016年にはいくつかの人権団体と労働者権利連合、UNIグローバル・ユニオンが連合を作り、アパレルと靴のサプライチェーンに関して「透明性の誓約」を発表しました。これは、サプライチェーンにおける最低限の情報開示基準になっています。また、この誓約に並行して、2015年にイギリスで現代奴隷法 (Modern Slavery Act )、2018年にオランダ児童労働デューディリジェンス法(Dutch Child Labour Due Diligence Law)ができるなど、さまざまな法規制が導入されるようになりました。さらに今後、EUでは、各企業のサプライチェーンにおける人権及び環境にかかるリスクを積極的に精査し、開示することを求めるルールが導入される見通しです。

 

ユリシーズ:2015年からはファッション・レボリューションの「ファッション透明性インデックス」もできましたし、さまざまなキャンペーンも行われましたね。

 

Liv:そうですね。ファッション・レボリューション・デーができ、洋服を裏返してブランドタグを見せ、「ファッションの裏側にある途上国の縫製工場の状況を考え、安全な環境で作られた服を選ぼう!」と呼びかける「Who made your clothes?(あなたの服を作ったのは誰?)」キャンペーンが始まりました。それに対して、ファッション・レボリューションのフェイスブックページでは、「I made your clothes (私があなたの服を作りました) 」というパネルを持った、労働者の写真も掲載しました。「Who made your clothes?(あなたの服を作ったのは誰?)」はランウェイショーにも登場しました。これらの取り組みがファッション業界に浸透し始めていることがわかると思います。

透明性を担保するための仕組みづくり

ユリシーズ:透明性の重要性は理解できました。しかし、企業側のサプライチェーンが地球規模になっている今、そういった情報を共有することは難しそうですね。

 

Liv:その通りです。ファッション業界は世界のGDPの2%に相当する、3兆ドルの市場規模の産業です。6000万人もの方々がこの産業での仕事に従事しています。規模は大きいのですが、この産業でのデータの質は極めて低いのが現状です。非常に多くの言語に対応しなくてはなりませんし、サプライヤー情報の開示に関しては住所や名前といった基礎的な情報でさえ、国によって記載方式が違います。データ入力の際の不手際もあります。データのフォーマットが業界全体で統一されていなかったり、解読できないフォーマットだったり、ウェブサイト上でアクセスできない情報になってしまっていたりもします。

 

ユリシーズ:それに対しての打ち手はないのでしょうか。

 

Liv:アパレル業界のためのオープン・データ・スタンダード(ODSAS)では、あらゆる組織が参考にすべき指針を示しています。これに則って比較可能な、アクセスも解読もできる状態で情報を開示すれば、データの重複も明らかになり、改善点もわかりやすくなります。多くのブランドが、完全ではないにしろODSASに沿った情報を開示するようになってきています。

 

ユリシーズ:ファッション透明性インデックスは大企業を対象にしているとおっしゃいましたよね。ブランド側にとって、情報開示のモチベーションはどこにあるとお考えですか?

 

Liv:多くのブランドが情報開示をし始めた中で、開示をしていないブランドには消費者やステークホルダーからのプレッシャーが強くなってきています。私たちのインデックスや前述の「透明性の誓約」もそれを後押ししているはずです。私たちがこのインデックスをこういったフォーマットにしたのは、ブランドが他社と競合する性質を生かしたかったからなのです。私たちの調査力は年々高まっていますし、良いスコアを維持するハードルも年々高くなっています。各ブランドも相当の努力をしていると思いますよ。

 

Ciara:誰しもが、アパレル業界のサプライチェーンに課題があることを知りながら、責任を追うべき大きなブランドを巻き込めずにいました。始めた当初は夢物語だった透明性の確保ですが、今はインデックスで、該当規模のブランドのおそらく47%をカバーできています。今年はラグジュアリーブランドを巻き込むことにも成功しました。ラグジュアリーブランドは以前から情報開示に関しては極めて後ろ向きだったのですが、最初の一社ができたことで、さらに多くのブランドが参加してくれるのではないかと思います。消費者が「こういった情報を開示してほしい」と直接ブランドに主張することも重要ですよね。

 

ユリシーズ:消費者、競合他社、投資家、NGOなどのステークホルダー各方面からプレッシャーがあるからこそ成り立ってきたバランスだと理解しています。

 

Ciara:情報開示をしないことで評判が悪くなったり、問題が発覚して大きなスキャンダルになってから対処したりすることで、経済的な損失があるかもしれません。誰しも、自分の服が悲惨な状況で作られたとは思いたくありませんし、自分たちと潜在的な問題との関係を意識して適切に処理することが、経済的な意味でも道徳的な意味でも重要ですよね。

 

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アパレル産業から波及する他産業の透明性

憲児:私たちSpiberはアパレルブランドではなく、新しい素材を開発している企業です。生産は来年から始まる段階にいることもあってインデックスの対象となる商業規模ではありませんし、また知的財産が権利化されていないものもあって、技術情報など現時点では開示が難しい情報も多いと考えています。ただ、生産が開始する来年からは、原材料調達を含むサプライチェーン、労働環境、当社素材の環境負荷などを開示する計画です。その準備に、インデックスを大いに参考にさせていただいています。もし当社がインデックスの対象になることがあれば、高いスコアを取れるようにと考えているんです。

 

Liv:それはすばらしいですね。大きなブランドが、石油由来などの伝統的な素材から、Spiberの微生物由来のタンパク質素材に転換していくことに期待したいです。具体的にはどのようにインデックスを活用してくださっているのですか?

 

憲児:私たちは微生物の栄養源となる植物由来の糖類や、微生物によって生産されるタンパク質素材と混ぜるコットンなどの繊維素材のサプライヤー、紡績工場と取引をしています。当社はアパレルブランドではないため、インデックスの全ての項目が私たちに該当するわけではないのですが、当社のサプライヤー企業の健全性を評価する上で、どういったことを問うべきか、インデックスの質問を参照しつつ考えています。ゆくゆくは、サプライヤー候補の企業に対してもインデックスを参照にしながら然るべき問いを投げかけて、選別していきたいですね。

 

Liv:顧客はどんなところを想定しているのでしょうか。

 

憲児:ラグジュアリーブランド、アウトドアブランド、ファストファッションブランド、さまざまなブランドとお話しをさせていただいています。ラグジュアリーブランドは影響力の点で非常に重要ですし、マスマーケットのブランドは取扱量の多さから、あらゆる観点で大きなインパクトをもたらすことができます。また、当社はアパレル以外の、例えば自動車産業などの企業ともお話をしています。アパレル業界は多くの課題を抱えていますが、ファッション・レボリューションなどの活動により、他業界よりも透明性の取り組みが進んでるところもあって、多くの産業の企業さんも関心を寄せているんですよ。

 

ユリシーズ:取り組みが他業界と比較して遅れていたものの、最近は確かに独自性が高い活動や開示手段がみられます。ファッション産業はブランドと直接取引する一次サプライヤーだけでなく、場合によってはその一次サプライヤーと取引する二次サプライヤー、さらに三次サプライヤーまでリストを公開していますよね。私が認識する限り、そこまでのサプライヤー情報の直接的な公開は他業界では稀有ですね。

 

憲児:他産業、たとえば自動車産業は人権関連に関してはファッション産業よりも課題が少ないようには思いますが、環境面ではファッション産業とは異なる大きな課題があります。適切にガバナンスが働き、ファッション産業よりも説明責任は果たしていると思いますが、まだまだ改善の余地があり、ファッション産業から学べることは多いと思いますね。

透明性の担保がファッション産業にもたらしたものと新しい取り組み

ユリシーズ:ファッション産業における透明性が向上したことによって、産業のサステナビリティ的な動きにどんな変化が起こっていますか?

 

Ciara:タミル・ナードゥ州は南インドの州で、インドの60%以上の紡績工場があり、28万人もの人々が働いています。働く人のほとんどが未成年を含む若い女性ですが、NGOの調査により彼女たちは極めて低賃金で過度の残業をさせられ、時に肉体的・性的暴力を受けていることや、移動や団結の自由を制限されていることなどが明らかになりました。そこで、NGOは生産拠点リストを参照し、タミル・ナードゥ州の紡績工場とグローバル・アパレル・ブランドのつながりを確認したのです。その結果、3つのブランドが協力してこの問題に対処することになりました。各社が協力することで対応コストが抑えられますし、インパクトも大きくなります。ブランド、労働者、双方にとって良い結果につながった事例です。

 

Liv:もう一つ事例を紹介しましょう。WWFのWater Stewardship(ウォーター・スチュワードシップ)プログラムは、自社の操業に関わる水の管理だけでなく、積極的に地域の水への責任を行動に移すことを企業に推奨する目的で活動をしています。アパレル産業においても、生産設備がどのように水質や生物多様性に影響を及ぼしているのかを検証していますが、世界の湿地帯とファッション産業の生産設備の情報を照合することで顕著な重なりが確認できました。WWFが世界の湿地帯の保護と環境改善への活動をする上で非常に重要な情報が得られたわけですが、それはファッション産業の透明性があったからこそできることです。情報の透明性は、人権侵害だけでなく、環境破壊への取り組みにも役に立つのです。

 

ユリシーズ:すばらしいですね!

 

Ciara:ファッション・レボリューションではFashion Open Studio(以降、ファッション・オープン・スタジオ)という取り組みもしています。こちらは志のある小さなブランドやデザイナーを支援するプラットフォームです。ここでは、ファッションデザイナーのスタジオ、生産現場をオンラインで公開することで、消費者と衣服の裏側にいる人々を繋げる取り組みをしています。コンセプトは競争ではなく協働することにあり、透明性を確保することで資金調達などにつながるスキームになっています。インスタグラムなどで公開をしているので、ぜひ見ていただきたいですね。

一般の消費者への訴求

ユリシーズ:インスタグラムで消費者に伝えているのは非常におもしろいですね。東さんとこれについてよく話していますが、レポートで情報公開をする場合、見る人は消費者というよりも投資家になります。そもそも、企業側も投資家情報(IR=Investor Relations)として公開しているケースが多いですし。消費者にとってわかりやすく情報公開をすることは皆さんの想像より新しく、複雑なコンセプトなんですよね。

 

憲児:Spiberの目的は、素材を作って販売する事業を行うことではなく、そうした事業を通して社会をより良いものにすることにあります。そのため、当社が造る素材や製品にどのような意義がありそれがどのように社会に貢献するのかや、他の素材や製品とどのように異なるかなどを人々に理解してもらうことが重要なのですが、簡単なことではありません。ミスリードを誘うことは絶対に避けなければならない一方で、わかりやすくシンプルに伝えるために、レポート以外の方法も考えていきたいと思っています。

 

Liv:私たちはインデックス運営のために様々な調査を行っていますし、情報理解は一般消費者に比べればはるかに慣れています。しかし、そんな私たちでさえ、企業が公開した情報を正しく理解、咀嚼するにはそれなりに時間がかかるときもあります。一般消費者にとってのハードルは非常に高いでしょうね。インデックスは私たちが情報を咀嚼してから出しているため、一般の消費者にとっては情報へのアクセスを容易できることにもメリットがあると考えています。

 

Ciara:詳細情報の開示は非常に重要ですが、一方で詳細であればあるほど一般の消費者にとっては理解が難しくなります。一方で、わかりやすさを優先することで、グリーンウォッシュなどのミスリーディングに陥るリスクもあります。これは永遠の課題ですし、そもそも最善なのは、消費者が選択しなくても人権や環境を侵害しない状況になることです。そのためには一般の消費者の関心が必要ですから、関心を喚起をしつつ、私たちのような組織が広範かつ詳細なリサーチと分析を行って企業に変化を求めていく、その両方が必要ですよね。

 

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ブランドを立ち上げることを志す人へのアドバイス

ユリシーズ:最後に、サステナビリティの観点では、今後ファッション産業での仕事を希望するデザイナーに期待されていることは何でしょうか?

 

Liv:デザインが、人権や環境に対してどういう影響を与えるかを常に考えてほしいと思っています。衣服が与える影響の80%がデザインに起因すると言われています。初期段階でよく検討し、たとえばSpiberのような石油や動物に依存しない素材を使うなどの判断をすることで、環境にとってはより良い影響をもたらせると思います。デザインの過程で、素材選びはデザイナー自身がコントロールでき、相応のインパクトをもたらせるものなのですよね。

 

Ciara:私たちは大きなブランドが一番の責任を負うべき立場にあると考えて行動しています。その結果、小さなブランドが透明性を担保しやすい環境が生み出されることを願っていますが、リソースが足らず100%の自信を持って情報開示をすることはできないこともあると思います。それでも、可能な限り開示してフィードバックを受けながら改善していくことが重要だと思います。

 

Liv:そうですね。完璧であろうとするよりも、批判にもオープンになって、変化、成長していくことが重要ですね。

 

憲児:今後デザイナーになる方々、小さなブランドの方々は、サプライヤーとの交渉力がまだ限定的かもしれません。サプライヤーに情報開示を依頼しても、断られることもあるでしょう。Spiberも同様に断られることがあります。しかし、要望を伝えていくことが何よりも重要だと思います。何人もの人から情報開示を求められていけば、サプライヤーも必要性を考え始めるはずです。そして、結果として業界が変わっていくのです。恐れずに、変化に貢献していただきたいと思います。

 

Liv&Ciara:本当にその通りですね。

 

ユリシーズ:今日はすばらしいディスカッションをさせていただきました。どうもありがとうございました。

 

(Text:フェリックス清香)

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