2024年12月3日(火)、kudan house (東京・九段下)にて、FASHION FRONTIER PROGRAM2024のファイナリスト8名による最終プレゼンテーションが行われ、審査員による最終審議会、そして授賞式が開催されました。
FASHION FRONTIER PROGRAM2024受賞者について
本年度のプログラムは、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカと国内外の多数の応募者の中から選出された、17名のセミ・ファイナリストでスタートしました。
夏から秋にかけてエデュケーションプログラムに参加した17名は、中間審査で作品の構想を発表し、8名のファイナリストが選出されました。
自分の思い描いているデザインを形にするべく、ゲスト講師より技術的なアドバイスをいただきながら制作を進めてきたファイナリスト達は、12月3日(火)、作品とともに最終プレゼンテーションを行いました。
審査員による厳正な審査の結果、今年の受賞者は、以下の通り決定いたしました。
グランプリ|Grand Prize
須田美咲 Misaki Suda
“Forest Clothes : In the glow”
準グランプリ|Runner-up
富山聖 Kiyoshi Tomiyama
“KEMMUN”
準グランプリ|Runner-up
村田充生 Mitsuki Murata
“WE WANNA 農!!!”




FASHION FRONTIER PROGRAM2024審査員について
FASHION FRONTIER PROGRAMでは、ファッションの未来を考えることを通して、衣食住の未来、ひいては人類の未来を考えるため、ジャンルに捉われない、多彩な方々を審査員にお招きしています。ファッションとしての喜びを最大限にしながら、服を作る本当の意味を考え、何を、どのように評価していくべきか、多角的な議論を促します。
片山真理|アーティスト
寒川裕人|現代美術家
栗野宏文|株式会社ユナイテッドアローズ上級顧問 クリエイティブディレクション担当
五箇公一|国立環境研究所・生物多様性領域室長
サラ・ソッザーニ・マイノ|Sozzani財団クリエイティブディレクター
中里唯馬|ファッションデザイナー
ナニーネ・リニング|振付師・オペラディレクター
宮田裕章|慶應大学医学部教授
渡辺三津子|ファッションジャーナリスト
受賞者作品詳細
グランプリ|Grand Prize
須田美咲 Misaki Suda“Forest Clothes : In the glow”

森は私たちに癒しや恵みを与えてくれる一方で、付き合い方を間違えると私たちにとって脅威にもなり得る。
「衣服を通して人と森の関係を考え直すきっかけを作る」というテーマのもと、森の豊かさの証である木漏れ日に着目して製作を行なった。
管理された森の木材から作られたテキスタイルを光に満ちた豊かな森の中に持ち込み、木々の間から降り注ぐ光を用いて柄の染色を行なった。
染色には光を受けて発色するという特徴を持つ青焼きの技法を使用し、テキスタイルに木漏れ日の光をダイレクトに纏わせた。
この衣服は豊かな森の光に包まれる体験を作り出し、森について考えるきっかけを生み出す。
素材:TENCEL™ 木糸【株式会社和紙の布】
Photography by YASUNARI KIKUMA
Hair by ABE (M0)and Makeup by yUKI(M0)
Model by yuhan wang (tomorrow tokyo)
©︎ FASHION FRONTIER PROGRAM
富山聖 Kiyoshi Tomiyama “KEMMUN”

奄美大島で生まれ育った私は、先天性内反則という身体的特徴を抱え、少年期を劣等感の中で過ごしてきた。
そんな私の支えが奄美大島の妖怪「ケンムン」の存在である。ケンムンは島の生態系保護の為に人間に悪戯をする妖怪として知られている。しかし、当時の私はケンムンの絵本や逸話を聞く中で目には見えないものの傍に居てくれる1人の存在として彼を認識していた。
大人になった今でも彼の存在は心に強く残り奄美大島の衰退する文化とサトウキビの新たな活用に目を向け島のルーツと自らのアイデンティティをもと、文化の継承と昇華を目的とするプロセス。不器用な優しさと無邪気さを持つ衣服を創造する。
日常の中で長い時間を共にする衣服だからこそ妖怪(ケンムン)と共に身に纏ってほしい。それが私が感じる妖怪(ケンムン)である。
素材:バガスペーパーデニム12.5oz / バガス糸混合みなおり
Photography by YASUNARI KIKUMA
Hair by ABE (M0)and Makeup by yUKI(M0)
Model by Risa (stanford)
©︎ FASHION FRONTIER PROGRAM
村田充生 Mitsuki Murata “WE WANNA 農!!!”

私は百姓。私の祖父はおおきな百姓だった。
生前の彼が、ときたま口にした「百姓」という言葉には、厳しい暮らしの中で翻弄されながらも、人とものを慈しみ、生命を育んで毅然と生きてきた人々の矜持と信念がこもっていた。
私のファッションは農である。
農は今まで蔑ろにされてきた。農がなければ、私たちは生きることができないのに。
農は私たちの生き方そのものだったのに。農が私たちを繋いでいたのに。
本当は、農だっておしゃれなのだ。もっとおしゃれになれるのだ。
あなたが思っているより、農は気高く、逞しく、そして美しい。
信州信濃の百姓が、連綿と受け継いできた「農」。
それは「衣服のデザイン」という意味でのファッションデザインに留まらず、もはや「人の在り方としてのファッションデザイン」そのものである。
むかしの野良着と、いまのワークウェア。どちらも、人が農するために纏う服。
新しい農する服が生まれるとき、新しい農、すなわち「人の在り方」が生まれると信じて、かつての百姓がそうしたように、私はからだを動かす。
それが、いまを生きる百姓として、私ができる精一杯のものづくりなのだ。
百年後の百姓へ。
素材:ブルーシートフィラメント、ブルーシート、B反織物(綿竹混織、綿)
Photography by YASUNARI KIKUMA
Hair by ABE (M0)and Makeup by yUKI(M0)
Model by 橘モニカ (ボンイマージュ)
©︎ FASHION FRONTIER PROGRAM
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