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Lecture 5:「ファッションと環境 〜デザインがもたらす社会変革〜」を実施しました

Lecture 5:「ファッションと環境 〜デザインがもたらす社会変革〜」を実施しました

Lecture 5を実施しましたので、講義の一部と、セミファイナリストの皆さんが学んだこと/新たに気づいた視点などをご紹介します。

 

講師/テーマ

 

講師:永田 綾(環境省 自然環境局 自然環境計画課 生物多様性主流化室長)

テーマ:「ファッションと環境 〜デザインがもたらす社会変革〜」

講師プロフィール

 

2005年環境省入省。産業廃棄物規制対策や大気汚染物質排出規制対策に関する法制度改正、名古屋議定書や水俣条約の締結、環境金融・ESG金融に関する政策・事業、プラスチック資源循環対策などを担当。2024年7月から現職。ネイチャーポジティブ経済移行の促進などを担当。ファッションと環境については省内有志のタスクフォースを2020年に立ち上げ、京都市役所への出向から戻り2024年7月にタスクフォースリーダーに着任。

講義概要

 

気候危機にファッション産業が大きな影響を与えていることがデータと共に示され、持続可能な未来を実現するための制度的・社会的対応の必要性が論じられました。

地球環境の現状、ファッション産業の責任、持続可能なファッション産業への道筋、社会の変化の潮流、個々の実践という五つの柱が提示され、法制度や政策の枠組みと、クリエイター/デザイナーや消費者/生活者の主体的な行動が結びつくことで、循環型かつ責任ある産業になっていくことが語られました。

また、環境省の「ファッションと環境タスクフォース」の活動が紹介されました。



学びとなったポイント

 

受講したセミファイナリストと昨年の受賞者の学びとなったポイントの一部をご紹介します。

 

 

「特に印象に残ったのは、大量に廃棄されている衣服の多くが、実は再利用の可能性を秘めているという点であり、社会が見落としがちな事実だと感じました。」

 

 

「『日本におけるリユースへの抵抗感』がある一方で、古着などのデザインを模した安価なファストファッションに流れてしまう現状があること、そしてその背景には消費者心理や文化的要因が深く関わっていることを改めて感じました。」

 

 

「特に印象的だったのは、複雑な繊維混合だけでなく、使用済み衣服の回収そのものがリサイクルの課題になり得ると気づいた点でした。」

 

 

「今後の制作活動においても、環境負荷やリユースのあり方を意識しながら、単なる「新しさ」を追うのではなく、持続可能性や文化的価値を取り入れた作品づくりに取り組んでいきたいと思います。」

 

 

「自分の作品は一見実用性からは遠いように感じたが、手元で不可視化された環境負荷や文化的意味を「物語」として再提示することで、人々の意識や想像力を揺さぶり、次の行動へと導くきっかけになり得るようにデザインをしていこうと感じさせられた。」

 

 

本講義では、衣料品のライフサイクルにおける環境負荷の大きさを具体的な数値で知ることができ、多くの受講者に強い衝撃を与えました。

特にCO₂排出量や水の使用量といった数値が、日々の消費や制作活動に直結するリアリティをもって迫り、単なる「作り替え」ではなく循環の仕組みづくりが必要であるとの気づきにつながりました。

 

また、日本特有の「新しいもの好き」と「もったいない精神」という両義的な文化や、古着やリユースへの抵抗感といった心理的・文化的要因も議論され、持続可能性の実現には社会や文化に働きかける視点が不可欠であることが共有されました。

 

数字で示された現状と多様な視点が、今後のクリエーションや消費行動を見直す大きな契機となったようです。

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今後も、各講義の概要や、セミファイナリストの皆さんが学んだことをご紹介していきます。

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