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Lecture 7:「衣類廃棄の現場から服づくりを考える」を実施しました

Lecture 7:「衣類廃棄の現場から服づくりを考える」を実施しました

Lecture 7を実施しましたので、講義の一部と、セミファイナリストの皆さんが学んだこと/新たに気づいた視点などをご紹介します。

講師/テーマ

 

講師:アン・マクリース(ファッションデザイナー)

テーマ:「衣類廃棄の現場から服づくりを考える」

講師プロフィール

 

アン・マクリースは多方面で活躍するファッションデザイナーであり起業家である。スコットランドで生まれた彼女は、ローマのアルタ・モーダで訓練を受け、ミラノとバルセロナでファッションに携わった後、1996年にケニアでKikoRomeoを立ち上げた。このブランドは、持続可能なファッションのパイオニアであり、最先端の製品を通じて工芸技術の開発と賃金上昇を促進している。ケニアで、草の根の農村の職人からキコロメオのサンプリング工房や縫製工場まで、柔軟な生産モデルを開発することで、彼女はユニークな工芸品の要素を持つ標準化された製品を幅広く製造することができた。2020年、娘のアイオナがクリエイティブ・ディレクターに就任し、アンはアフリカ大陸でのファッション体験をもとに、アフリカに関連したサステイナブル・ファッションのカリキュラムをデザインし、指導の仕事を増やした。彼女は現在、アフリカの多くのファッション界の才能を指導し、過去の卒業生によるピアメンターグループを育成している。

 

2008年にFAFAを設立し、マルチクリエイティブなFashion for Peaceショーを開催。このショーによって、疎遠だったコミュニティがひとつになり、美しいドレスを囲んで難しい政治的な会話が交わされるようになった!ローテクの専門家である彼女は、UNHCR、IOM、ITC、UNWomenのために、職人や女性グループのトレーニングをデザインし、実施してきた。

 

記事/メディア/引用

New African Woman’s Ultimate Power Players of African Fashion (2015), Arise Top 100 Women Influencing Africa (2012), Fashion Africa (Jacqueline Shaw 2014), New African Fashion (Helen Jennings 2011), Fashion Cities Africa (Hannah Azieb Pool 2016) and Business of Fashion. 彼女の記事はThe East African Standardに何度も掲載されている。

講義概要

 

ケニアを拠点に活動するマクリース氏が、アフリカに大量に流入する古着とその影響について語りました。

寄付やチャリティを通じてケニアに輸入された衣料が、実際には廃棄されてしまったり、国内産業を圧迫してしまう構造が紹介され、品質低下や廃棄物の山が深刻化する現状が示されました。

ルワンダやブルキナファソでは輸入規制や自国産業育成の取り組みが進む一方、多くの国では政治力やビジョンの不足から依存構造が続いていると語られました。

ギコンバ市場をはじめとする中古市場の実態、そしてデザイナーが廃棄衣料を再利用して生み出すブランドの動きも紹介され、植民地時代から続く構造的問題を踏まえつつ、ファッションの持つ「楽しさ」と「社会的責任」の両立が強調されました。

学びとなったポイント

 

受講したセミファイナリストと昨年の受賞者の学びとなったポイントの一部をご紹介します。

 

 

「イギリスやフランスなどのヨーロッパ諸国から古着がケニアなどの発展途上国に送られ、『私たちは良い仕事をしている』という認識の中で、簡単に安い服を消費し、貧しい国に古着を寄付するこの一連の行動が非常に利己的で植民地主義的な考えであり、アフリカは常に飢えて貧しく劣等であるというイメージを持つ傾向があることに気づき、大きな衝撃を受けました。」

 

 

「古着をパッチワークしたり、伝統織物を組み合わせて表現するMabatiniや古着としてグレードの低いデニムの繊維から編み物をしていくNKWO等、負の遺産をポジティブな美意識に転換していく姿勢に感銘を受けた。」

 

 

「善意とされる寄付や支援が、実際には現地産業を傷つけ、デザイナーが良質な素材にアクセスすることを困難にしていると気づいた。」

 

 

「これからの制作においては、服を「消費物」としてだけでなく、「文化」や「関係性を生むもの」として改めて捉えながら、価値観や行動を考えるきっかけとなるような作品をつくっていきたいと強く思いました。」

 

 

「政治がクリエイション(産業)に影響を与えてることを改めて理解した。政治によって文化を育てることもできると面白い、まずは日本の政治から少し勉強してみようと思うきっかけになった。」

 

 

本講義を通じて、アフリカに大量に流入する古着が環境問題だけでなく、産業や文化、政治構造にまで深く影響していることを知り、強い衝撃を受けたという感想が寄せられました。

善意の寄付が、結果的に現地産業を圧迫し、デザイナーの創造性に制約を生むという指摘が多くの参加者の印象に残ったようです。

 

また、古着や伝統織物を再解釈し、新たな価値に変えていく現地デザイナーの創造性に希望を抱いている様子が感じられました。

 

ファッションは単なる衣服の生産を超え、共同体を築き、誇りを取り戻し、未来を描くための文化的・社会的な力を持つのだと改めて実感する機会になったようです。

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今後も、各講義の概要や、セミファイナリストの皆さんが学んだことをご紹介していきます。

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