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Lecture7:「衣類廃棄の現場から服づくりを考える」を実施しました

2024/09/12

Lecture7:「衣類廃棄の現場から服づくりを考える」を実施しました

Lecture7を実施しましたので、講義の一部と、セミファイナリストの皆さんが学んだこと/新たに気づいた視点などをご紹介します。

 

 

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  講師/テーマ

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講師:アン・マクリース 氏 (ファッションデザイナー)

テーマ:「衣類廃棄の現場から服づくりを考える」

 

 

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  講師プロフィール

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アン・マクリースは多方面で活躍するファッションデザイナーであり起業家である。スコットランドで生まれた彼女は、ローマのアルタ・モーダで訓練を受け、ミラノとバルセロナでファッションに携わった後、1996年にケニアでKikoRomeoを立ち上げた。このブランドは、持続可能なファッションのパイオニアであり、最先端の製品を通じて工芸技術の開発と賃金上昇を促進している。ケニアで、草の根の農村の職人からキコロメオのサンプリング工房や縫製工場まで、柔軟な生産モデルを開発することで、彼女はユニークな工芸品の要素を持つ標準化された製品を幅広く製造することができた。2020年、娘のアイオナがクリエイティブ・ディレクターに就任し、アンはアフリカ大陸でのファッション体験をもとに、アフリカに関連したサステイナブル・ファッションのカリキュラムをデザインし、指導の仕事を増やした。彼女は現在、アフリカの多くのファッション界の才能を指導し、過去の卒業生によるピアメンター(相互に学び合う)グループを育成している。

 

2008年にFAFAを設立し、マルチクリエイティブなFashion for Peaceショーを開催。このショーによって、疎遠だったコミュニティがひとつになり、美しいドレスを囲んで難しい政治的な会話が交わされるようになった!ローテクの専門家である彼女は、UNHCR、IOM、ITC、UNWomenのために、職人や女性グループのトレーニングをデザインし、実施してきた。

 

記事/メディア/引用

New African Woman’s Ultimate Power Players of African Fashion (2015), Arise Top 100 Women Influencing Africa (2012), Fashion Africa (Jacqueline Shaw 2014), New African Fashion (Helen Jennings 2011), Fashion Cities Africa (Hannah Azieb Pool 2016) and Business of Fashion. 彼女の記事はThe East African Standardに何度も掲載されている。

 

 

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  講義概要

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ケニア・ナイロビを拠点に活動するファッションデザイナーであるアンさんによる講義は、ケニアの衣類廃棄の現状と台頭するアフリカの若手デザイナーたちの活躍について語られました。ケニアや周辺のアフリカ諸国に輸入される古着の量は大幅に増加しており、それらの多くは現地で必要とされない品質やデザインであることから埋立地に送られます。リサイクル技術の研究も進められていますが、日本や欧米諸国と同じく、繊維リサイクルには課題が多く循環させることができないため、ケニアは「先進国の衣類処分場」になっていると表現されていました。古着を素材とし、アップサイクルでクリエイティブな作品を生み出している若手デザイナーのブランドも複数紹介されました。しかし、アップサイクルだけでなく、自国のテキスタイルや衣服を生み出していきたいという熱量も強いと言います。植民地時代には自国の装いを制限されていた背景からも、自国の文化の誇りの表現としても自国のファッションを発展させていきたいということです。そのためにも、古着の輸入を続けていくことはできないだろうと指摘されました。

 

 

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  学びとなったポイント

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受講したセミファイナリストと昨年の受賞者の学びとなったポイントの一部をご紹介します。

 

ケニアをはじめとするアフリカ諸国への古着の輸入量増加による問題は、近年、問題として取り上げられることが多くなりましたが、実際にナイロビを拠点に活動する講師から実情を聞くことで、デザイナーとしてどのように向き合うべきかを考えたという感想が特に多くありました。

日本でも、東日本大震災の際、「支援の名目で大量の古着が被災地に届き、その多くが無用となり溢れかえった」ことが記憶に残っているという方は、ケニアでも同様の課題があり、「古着の価値が低いから新しい服の価値も下がる」という問題に繋がっている話を聞いて、複雑な思いを抱いたと言います。

また、これまではこのような問題があることについて、見聞きする情報から想像することしかできなかったという方は、「先進国の核家族の考え方から生まれたゼロウェイストなどとは相容れないのです」という講師の言葉から、本当の現状を知らずにいることを感じ、「もっとリアルな現状を見てみたい」「知らずにものづくりをしてはいけない」と強く思ったと述べています。

 

一方で、ナイロビに住んでいる参加者は、「ファッション・ダンピングの現状を肌で感じて」おり、それが「デザイナーとして、解決策の一部になりたいと強く思う理由」であると語ります。そして、FASHION FRONTIER PROGRAMを一つのステップとして、「自身のビジョンに沿ったユニークな方法で脱構築とボリュームを表現していきたい」と言います。

 

講師の取り組みと同じように、「地元のコミュニティの職人さんたちに、プロジェクトに参加してもらいたい」という強い願いを持ってるという方もいました。織物の職人さんたちから、「自分たちの子供たちがもはや織物の伝統を学び、受け継ぐことを望んでいないことに失望している」話を聞いたり、生計を立てるために他の仕事に変えたという職人さんの話を聞いたことがあるそうです。「職人さんたちと協力し、彼らの作品の美しさを紹介するだけでなく、私なりの小さな方法で彼らの工芸品への喜びを再び呼び起こす手助けをしたい」という今後のプロジェクトへの想いも語ってもらいました。

 

 

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今後も、各講義の概要や、そこからセミファイナリストの皆さんが学んだことをご紹介していきます。

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